化学の偏差値が10アップするブログ

化学の偏差値が10アップするブログ

「原理」をしっかり学ぶことで、皆さんの化学の偏差値を上げる手助けをするブログ。主に高校化学の内容の解説や勉強方法を発信しています。

【高校化学】反応速度式はどのように決まる?温度・濃度・触媒との関係性をわかりやすく徹底解説!

 

f:id:nobita_60:20201011144319j:image

 

反応速度と、温度や濃度、触媒との関係性

温度が高くなると、反応速度が速くなるのはなんとなくわかるけど、原理はいまいちわからない

そんな化学学習者の方は多いはず。

 

今回は、反応速度と温度、濃度、触媒との関係性について、原理まで徹底解説していきたいと思います。

記述問題で出題されやすい範囲です。しっかりと自分の言葉で説明できるようにしていきましょう。

 

 

☆ 化学反応が起こる原理

 

化学反応は、

反応物が衝突を繰り返し、活性錯合体を作ることによって起こります

 

詳しい原理はこちらのページで解説していますので、よかったらご覧ください。

(URL)

 

反応速度において大切なポイントとなるのは、化学反応を起こすためには

① 衝突を繰り返して

② 活性錯合体を作らなくてはいけない

ということです。

 

よって、衝突をする回数が増えれば増えるほど

活性錯合体が作りやすくなればなるほど

反応速度は増加します。

 

これらのことをふまえて、反応速度が決まる要因を確かめていこうと思います。

 

 

☆ 反応速度を決める要因は温度・濃度・触媒である

 

・ 反応速度と温度の関係性

 

温度が高ければ高いほど、反応速度は増加します。

 

なぜなら、温度が高くなると熱運動が激しくなり、活性化エネルギーを超えるエネルギーを持つ粒子の数が増えるからです。

 

温度が低いと、当然ですが、熱運動も小さくなります。

f:id:nobita_60:20201011144701j:image

すると、このように活性化エネルギーを超える粒子の数も少なくなってしまうので、化学反応はなかなか進行しません。

 

温度が高くなれば、熱運動が激しくなります。

f:id:nobita_60:20201011144720j:image

よって、このように活性化エネルギーを超える粒子の数が増加するため、化学反応が促進され、反応速度が増加します。

 

 

・ 反応速度と濃度の関係性

 

濃度が高ければ高いほど、反応速度は増加します。

 

なぜなら、単位体積あたりの粒子の数が多ければ多いほど、粒子が衝突する回数も増加するからです。

f:id:nobita_60:20201011144840j:image

衝突する回数が増えれば、活性錯合体を作ることができる粒子の数も増えます

濃度と反応速度の関係性はわかりやすいのではないかなと思います。

 

・ 反応速度と触媒の関係性

 

触媒を加えることによって、反応速度を高めることが可能です。

(場合によっては、遅めることも可能です。)

 

なぜかというと、触媒とは、本来作られやすいものとは別の活性錯合体を作るものだからです。

 

触媒によって、エネルギー順位の低い別の活性錯合体を作ることで、反応速度を高めることができます

反対に、エネルギー順位の高い別の活性錯合体を作ることで、反応速度を遅めることができます。

f:id:nobita_60:20201011144942j:image

触媒が、反応速度を理解する上で大切な要因だということはお分かりいただけると思います。

 

 

☆ 反応速度式

 

よって、反応速度をあらわす反応速度式は次のようにあらわすことができます。

 

f:id:nobita_60:20201011145030j:image

反応速度式は、濃度の係数乗と反応速度が比例の関係であることから導かれた式です。

(濃度が大きいほど、反応速度が大きい、ということですね。)

 

また比例定数であるkは、触媒と温度によって変動する定数となっています。

 

多くの化学反応がこの反応速度式によって反応速度を求めることができますが、例外も数多くあるため

実際の反応速度は、実験によって計測しなくてはいけません

 

 

☆ まとめ

 

反応速度は

① 温度、②濃度、③触媒

によって決定される。

 

このことから、反応速度式は

f:id:nobita_60:20201011145030j:image

のようにあらわすことができる。

 

化学の偏差値10アップを目指して、頑張りましょう。

またぜひ、当ブログにお越しください。