【高校化学】電気陰性度とは?なぜ周期表の右上に行くほど大きくなるの?
入試問題の記述問題で理由となることも多い「電気陰性度」。
よく耳にはするものも、定義や理解が曖昧な人はとても多いですよね。
今回は電気陰性度について、原理や定義、周期表での大小関係などをわかりやすく解説していきたいと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
⭐︎ 電気陰性度とは
電気陰性度とは、共有電子対を引っ張る力の度合いのことをいいます。
共有電子対とは、原子と原子が不対電子(対になっていない電子)を出しあうことによってできる、互いに共有しあっている電子のことです。(「対」って言ってるくらいなので、2つの電子で共有電子対です。)
なんだか難しそうですが、要するに電気陰性度は「電子を引っ張る力の大きさ」だということを押さえておいてください。
⭐︎ 電気陰性度と周期表
・電気陰性度の大小関係
周期表の中では、電気陰性度は希ガスを除いて、右上に行けば行くほど大きくなります。
なので、希ガスを除いた1番周期表で右上にある「フッ素F」が電気陰性度が最大となっています。
他の元素も、周期表においてフッ素に近い位置にあればあるほど電気陰性度が大きいです。
電気陰性度はフッ素が最大。
とても入試に問われますので、しっかりと覚えておきましょう。
・なぜ右上に行くほど電気陰性度は大きくなるのか
電気陰性度は右上に行けば行くほど大きくなる。
この事実だけではなく、しっかりと原理からもアプローチしていきたいと思います。
周期表を縦(族)と横(周期)に分けながら見ていきたいと思います。
電気陰性度は電子を引っ張る力の度合いでした。
電子を強く引っ張るものほど、電気陰性度が大きくなります。
それを踏まえて、まずは同族元素(縦)で比較していきたいと思います。
同族元素の場合、周期表で上に引くほど電子を引っ張る力(=電気陰性度)が大きくなります。
なぜかというと、最外殻電子から原子核までの距離が短くなるからです。
原子核に電子が近づくほど、中心へと引っ張られる引力は大きくなります。
次に、同一周期(横)で比較していきたいと思います。
同一周期の場合、右に行けば行くほど電子を引っ張る力(=電気陰性度)が大きくなります。
みなさん、周期表の右と左、どちらが陰イオンになりやすいか覚えていますか。
周期表の右の方が、電子を受け取ることで希ガスと同じ配置になれる。すなわち陰イオンになりやすいんでしたね。
陰イオンになりやすい=電子を受け取りやすい=電子を引きつける力が強いので、同一周内だと右側が電気陰性度が強くなります。
⭐︎ まとめ
電気陰性度とは、共有電子対を引っ張る力のこと。
電気陰性度は(希ガスを除く)右上に行くほど大きくなり、フッ素が全ての元素で最大である。
化学の偏差値10アップを目指して、頑張りましょう。
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