【高校化学】同位体とは一体なに?物理的性質・化学的性質の違いや同位体同士で異なるものを徹底解説!
高校化学で1番最初に出てくるのが「同位体」。
丸暗記してはいるけど、実際に同位体がどういうものなのかイメージできていない人はとても多いですよね。
今回は同位体について、言葉の定義や物理的性質・化学的性質の違いなどをわかりやすく解説していきたいと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
⭐︎ 同位体とは
同位体とは、同じ元素だけども質量数が異なるもの同士のことをいいます。
同じ元素だということは、原子番号が同じだということ。
原子番号は陽子の数と電子の数を表しますので、同位体であっても陽子の数と電子の数は同じです。
(上の公式はとても大切なので、しっかりと頭に入れておきましょう。)
同位体をしっかりとイメージしていくために、水素を例にして同位体について考えていきたいと思います。
水素には質量数が違った3つの同位体が存在します。
それぞれ質量数が1・2・3の水素です。
質量1・2・3の水素はどれも水素ですので、原子番号は同じ「1」です。
なので、どの水素も陽子の数と電子の数はそれぞれ「1」となります。
また質量数は、陽子の数と中性子の数を足したものなので、質量数1・2・3の水素の中性子の数はそれぞれ0・1・2個です。(中性子は青丸で表してます。)
画像を見ておわかりいただけたでしょうか。
どの水素も陽子の数と電子の数は同じです。違うのは中性子の数だけです。
よって同位体とは、原子番号は同じ(=同じ元素)だけど、中性子の数が違うもの同士だということがいえます。
⭐︎ 物理的性質・化学的性質の違い
同位体どうしで化学的な性質(反応性など)に違いはありません。
価電子(=化学的性質を示す電子)の数が同じなので当然ですね。
ただし、中性子の数が違うということは重さが違うということ。
質量が異なると放射性の有無や粘度などの物理的性質が変わってきてしまいます。
よって同位体は、化学的性質は同じだけど物理的性質は異なるということができます。
⭐︎ 同位体同士で異なるもの
最後に、同位体同士で異なるもの、あるいは同じものをまとめていきたいと思います。
<同位体同士で異なるもの>
中性子の数(質量数)
→重さが変わるので、物理的性質も異なる
<同位体同士で同じもの>
陽子の数、電子の数
→電子の数が同じ(=価電子の数が同じ)なので、化学的性質も同じ
⭐︎ まとめ
同位体とは、同じ元素だけど質量数が異なるもの同士のことをいう。
化学の偏差値10アップを目指して、頑張りましょう。
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