【高校化学】酸と塩基の価数とは一体なに?求め方や覚え方など。一覧表は必要?
pH計算や中和の量的関係の計算で使うことが多い価数。
何となく計算で使っているけど、価数が何なのかわかっていない人はとても多いですよね。
今回は、酸と塩基の価数について、定義や求め方、覚え方などを徹底解説していきたいと思います。
よく表にして覚えている人がいますが、必要ありません。
ぜひ最後までご覧ください。
⭐︎ 酸と塩基の価数とは
酸と塩基の価数とは、
酸や塩基の持っている水素イオンや水酸化物イオンの個数のことをいいます。
もう少し噛み砕いて説明すると、酸や塩基1分子から何個の水素イオンや水酸化物イオンを放出するかという概念になっています。
例えば、1価の酸の例として塩酸HClを例にあげてみたいと思います。
塩酸は電離すると、以下のような化学反応で表すことができます。
塩酸1分子から1個の水素イオンを放出していることがわかります。
このように分子から1倍の水素イオンを放出するものが、1価の酸です。
今度は2価の塩基として、水産化カルシウムCa(OH)2を見ていきたいと思います。
水酸化カルシウムの電離式は以下の通りです。
水酸化カルシウム1分子から2分子の水酸化物イオンを出していることがわかります。
このように分子から2倍の水酸化物イオンを放出するものが、2価の塩基です。
価数は1分子から何倍の水素や水酸化物イオンを出すのかという概念なのです。
⭐︎ 価数の見分け方
基本的には、価数だけを丸暗記する必要ありません。
なぜなら化学式に入っている水素イオンや水酸化物イオンの数が、その酸や塩基のもつ価数にそのままなるからです。
例えば、硫酸H2SO4。化学式に水素が2つあるので、価数2の酸です。
例えば、水酸化アルミニウムAl(OH)3。化学式に水酸化物が3つあるので、価数3の塩基となっています。
化学式を見れば価数はわかります。
⭐︎ 酢酸とアンモニア
価数は覚えなくても、化学式を見ればわかります。
しかし例外で、酢酸とアンモニアの価数は覚えなくてはいけません。
酢酸は化学式CH3COOHです。
普通に数えれば価数4ですか、1価の酸です。
アンモニアの化学式はNH3です。
普通に数えれば、3価の酸?って感じですが、1価の塩基となっています。
⭐︎ まとめ
価数とは、1分子から何個の水素イオンや水酸化物イオンを出すかの概念である。
化学式をみれば価数はわかるので、暗記する必要はない。
(酢酸とアンモニアの価数は1で例外)
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