【高校化学】電子式と共有結合について徹底解説!二酸化炭素・水・窒素など良くみる電子式の一覧
高校化学を勉強してみて、戸惑う人が多い電子式。
特に、原子ではなく「分子」の電子式の書き方が苦手な人はとても多いですよね。
今回は分子の電子式の書き方について、共有結合と絡めながら徹底解説していきたいと思います。
二酸化炭素・水・窒素など、良くみる物質の電子式を例に学習していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
⭐︎ 電子式・共有結合の基本情報
今回は分子の電子式の書き方について学んでいきます。
そこで、前提知識となる電子式と共有結合についておさらいしていこうと思います。
電子式とは、最外殻電子のみをピックアップして表した式です。
具体例をみてみてると、酸素や水素・炭素の電子式は以下の通りです。
共有結合とは、お互いに電子を共有し合うことによって、安定な希ガスと同じになるために作られる結合のことです。
例えば、水素と塩化水素の共有結合を見てみると以下のようになります。
これらをふまえて、分子の電子式の書き方を学んでいきたいと思います。
⭐︎ 水素分子の電子式
水素分子は、水素原子2個からなる物質です。
水素原子の電子式は以下の通りであり、それぞれの水素原子は1番近い安定な希ガスと同じ配置になるために、あと1個ずつ電子が必要になっています。
なので、お互いに持っている電子を1個ずつ共有し、共有結合を作ります。
上記が水素分子の電子式であり、どちらの水素原子もヘリウムと同じ安定な配置になっています。
また、水素原子と水素原子の間にある2つで1組の電子を共有電子対といいます。
分子の電子式は、不対電子を合体することによって作ることができるといえます。
⭐︎ 酸素分子の電子式
酸素分子は、酸素原子2個からなる物質です。
酸素原子の電子式は以下の通りであり、それぞれの酸素原子は1番近い安定な希ガスと同じ配置になるために、あと2個ずつ電子が必要になっています。
なので、お互いに持っている電子を2個ずつ共有し、共有結合を作ります。
2個ずつ共有しあったので、生成する共有電子対は2個です。
なので酸素原子同士の間に共有電子対を2個、周りには同じ数だけの共有していない電子対を書きます。
上記が酸素分子の電子式であり、どちらの酸素原子もネオンと同じ安定な配置になっています。
また、共有していない2個で1個の電子対を非共有電子対といいます。
⭐︎ ニ酸化炭素の電子式
二酸化炭素分子は、酸素原子2個、炭素原子1個からなる物質です。
水素原子と炭素原子の電子式は以下の通りであり、それぞれの酸素原子は希ガスと同じ配置にあと2個の電子が、炭素原子はあと4個の電子が必要になっています。
なので、両側の酸素原子は持っている電子を真ん中の炭素にそれぞれ2個ずつ、炭素原子もそれぞれの酸素原子に2個ずつの電子を共有し、共有結合を作ります。
それぞれ炭素と酸素の間には2個ずつ共有したので共有電子対が2個ずつ、両端のそれぞれの酸素原子の周りには非共有電子対が2個つずつ余ります。
上記が水素分子の電子式であり、すべての原子がネオンと同じ安定な配置になっています。
⭐︎ 窒素分子の電子式
窒素分子は、窒素原子2個からなる物質です。
窒素原子の電子式は以下の通りであり、それぞれの窒素原子は1番近い安定な希ガスと同じ配置になるために、あと3個ずつ電子が必要になっています。
なのでお互いに持っている電子を3個ずつ共有し、共有電子対を3つ作ります。
非共有電子対は1個ずつ余ります。
上記が窒素分子の電子式であり、どちらの窒素原子もネオンと同じ安定な配置になっています。
⭐︎ まとめ
分子の電子式は、不対電子を合体して希ガスと同じ配置になるようにすればいい。
良くみる分子の電子式は以下の通り。
化学の偏差値10アップを目指して、頑張りましょう。
またぜひ、当ブログにお越しください。