【高校化学】典型元素と遷移元素とは。2つの違いや、遷移元素が性質が似てる理由を解説!
周期表にはたくさんの分類方法があって、頭がこんがらがってしまいますよね。
今回は周期表の分け方の1つである「遷移元素」と「典型元素」について、2つの違いや遷移元素の性質が似ている理由などを徹底解説していきたいと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
⭐︎ 遷移元素・典型元素の定義
遷移元素と典型元素の定義からまずは説明していきたいと思います。
遷移元素とは、周期表において3族から12族の元素のことをいいます。
典型元素とは、1・2族、そして13族から18族の元素のことをいいます。
※ 2022年の新課程の定義を表しています。2021年度の課程までは遷移元素は3〜11族でした。典型元素はそれ以外です。
遷移元素と典型元素、それぞれの周期表における場所を表すと以下のようになります。
周期表における位置を覚える必要がありますので、しっかりと暗記しておきましょう。
⭐︎ 典型元素の特徴
典型元素は、今までボーアの原子模型を使って電子配置などを書いてきた、すなわち学習してきた部分に該当します。
典型元素は周期表において、(希ガスを除いて)族の1の位と価電子の数が一致する部分となっています。
価電子は化学的性質に関与する電子ですので、価電子の数が同じということは性質が似ているということを表します。
よって、典型元素には、
・族の1の位と価電子の数が一致する
→ 族ごと(=周期表の縦の列ごと)に性質が類似する
という特徴を持っています。
⭐︎ 遷移元素の特徴
遷移元素は、今まで電子配置などで扱ってこなかった部分です。
価電子の数が族の1の位とは一致せず、価電子の数は1〜2個で固定の値を取るという特徴があります。
遷移元素は、価電子の数が1〜2個で固定です。
言い換えると、全ての遷移元素が似たような価電子数を持つということです。
よって遷移元素は、価電子の数が1〜2個でほぼ同じ値を取るため、全ての元素が似たような性質を示すという特徴があります。
全ての性質が似たような性質を示すというのを、教科書風にいうと「隣同士の元素で類似した性質を示す」となります。
⭐︎ まとめ
遷移元素は、3〜12族の元素のこと。
価電子の数が1〜2個で固定の値を取るため、隣同士の元素で類似した性質を示す。
典型元素は、1・2族、13〜18族の元素のこと。
価電子の数が族の1の位と一致しているため、族ごとに似たような性質を示す。
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