化学の偏差値が10アップするブログ

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「原理」をしっかり学ぶことで、皆さんの化学の偏差値を上げる手助けをするブログ。主に高校化学の内容の解説や勉強方法を発信しています。

【高校化学】金属結合とは。特徴や仕組み、自由電子などをわかりやすく徹底解説!

 

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共有結合に、イオン結合。

化学には覚えなくてはいけない結合がたくさんあって、頭がごちゃごちゃになってしまいますよね。

 

今回は共有結合とイオン結合に続く3つ目の結合である金属結合について、原理や特徴、自由電子について徹底解説していきたいと思います。

ぜひ最後までご覧ください。

 

 

⭐︎ 金属結合とは

 

金属結合とは、金属元素うしの間につくる結合をいいます。

 

ここで少し考えて欲しいことがあるのですが、金属元素共有結合を作ることができません。

なぜなら、金属元素共有結合をしても安定になることができないからです。

 

ナトリウムを例に考えてみましょう。

ナトリウムは1族なので、最外殻電子の数も1です。仮に不対電子を出し合って共有結合したとすると、以下のようになります。

 

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共有結合は安定になるために生成するもの。

ナトリウムは最外殻電子の数が少ないので、共有結合をしても安定になっていないことがわかると思います。

 

金属元素は最外殻電子の数が少ないので共有結合ができない。

よって、金属結合という独自の結合を形成することになります。

 

⭐︎ 金属結合の原理

 

金属結合の原理を解説していきます。

 

金属結合金属元素うしの結合です。

金属元素先述の通り価電子の数(最外殻電子の数)が少ないので、電子を放出して陽イオンになることで安定になろうとします。

 

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では、放出した電子はどうなっているのでしょうか。

 

放出した電子はどこかにいなくなるのではなく、金属元素の間を自由に動いている状態で存在します。

この自由に動いている電子のことを自由電子といいます。

 

自由電子は電子なので負の電荷を持っています。

なので、正の電荷をもった金属の陽イオン自由電子に引き付けられるように集合していきます。

 

このように自由電子によって金属どうしがつながってできた結合を金属結合

金属結合によって金属の陽イオンがたくさん集合したものを金属結晶といいます。

 

⭐︎ 金属の特徴

 

金属は自由電子によって集合したものです。

金属には以下のような特徴を持ちます。

 

展性(叩くと広がる)や延性(引っ張ると伸びる)性質を持っている

電気伝導性熱伝導性が大きい

金属光沢がある

 

展性や延性があるのは、外部から力が加わっても完璧に結合が切れるわけではなく、自由電子に合わせて形を柔軟に変形することができるからです。

 

電気伝導性は、自由電子が電気を運ぶ役割をしてくれるため、金属元素は持つことが多くなっています。

 

⭐︎ まとめ

 

金属結合は、

① 金属が陽イオンになった電子を放出する、② 放出された電子が自由電子になる、③ 自由電子に引きつけられて金属の陽イオンがつながっていく

ことによって形成する。

 

金属には、

・展性(叩くと広がる)や延性(引っ張ると伸びる)性質を持っている

・電気伝導性や熱伝導性が大きい

・金属光沢がある

の特徴がある。

 

化学の偏差値10アップを目指して、頑張りましょう。

またぜひ、当ブログにお越しください。