【高校化学】共有結合とは?簡単に、わかりやすく徹底解説!イオン結合との違いは?
高校化学の最初の方に出てくる共有結合。
わかればパズルみたいで楽しいけど、わからないと化学が辛くて難しいものとなってしまいますよね。
今回は共有結合について、原理から詳しく解説していきたいと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
⭐︎ 共有結合とは
共有結合とは、原子が互いの電子を出し合い、共有することによってできる結合です。
定義だけ確認しても、「なぜ共有結合をするのか」ということが見えてこないと思いますので、共有結合が起こる背景を確認していきたいと思います。
⭐︎ 共有結合ができる背景・原理
全ての元素は、希ガスと同じ電子配置になって安定になりたいという願望を持っています。
なので安定ではない希ガス以外の原子は、イオンになったり共有結合をすることによって、安定な状態になろうとするための反応を起こします。
今回は塩素と水素の共有結合を例に確認していきたいと思います。
塩素と水素の電子配置は以下の通りです。
水素は原子番号が1なので、電子の数も1。電子配置はK1です。
塩素は原子番号が17なので、電子の数も17。電子配置はK2L8M7となっています。
水素も塩素も、希ガスの配置になるためには電子が1個ずつ足りません。
なので、足りない1個を補うために互いに電子を出し合い、共有結合を作るような反応が起こります。
共有結合を作ることによって、水素はヘリウムと同じ安定な配置に、塩素もアルゴンと同じ安定な配置になることができるのです。
よって共有結合とは、互いに希ガスと同じ安定な電子配置となるために電子を共有し合うことによってできる結合だといえます。
⭐︎ イオン結合と共有結合の違い
イオン結合と共有結合の違いは、電子を完全に取り込んでいるか共有しているかどうかの差です。
イオン結合は完全に原子間で電子の移動が起こり(どちらかの原子が完全に電子を取り込んでいる)、陽イオンと陰イオンの状態になっています。
共有結合はどちらか片方に電子が偏ることなく、あくまでも電子を共有しあってる状態です。
実はいうとイオン結合と共有結合には明確な線引きがあるわけではありません。
その2つの結合の境界はグラデーションとなっています。
イオン結合か共有結合かを判断する際には、原子間の電気陰性度の差によって判断できます。
原子間の電気陰性度の差が大きい(=完全にどちらかが電子を取り込んでいる)とイオン結合性が強い
原子間の電気陰性度の差が小さい(=完全にどちらかが電子を取り込んでいるわけではない)と共有結合性が強いと判断することができます。
⭐︎ まとめ
共有結合とは、原子が互いの電子を出し合い、共有することによってできる結合。
共有結合は、全ての原子が安定な希ガスと同じ電子配置になるために作られる。
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