【化学基礎】電子親和力とは?最大・最小とグラフについて徹底解説!
電子親和力。
定義を確認してみても、なんだかイメージしづらくてよくわからないという方も多いはず。
今回はそんな電子親和力の定義を、例を用いてわかりやすく徹底解説していきたいと思います。
入試に頻出の電子親和力の最大・最小、そしてグラフについても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
☆ 電子親和力とは
電子親和力とは、電子を1つ受け取るときに放出されるエネルギーのことをいいます。
一般的に、電子を受け取ると原子は陰イオンになります。
電子親和力は言い換えると、原子が電子とぶつかって陰イオンになるときに放出されるエネルギーのことを指します。
とは言っても、電子親和力は難しい概念であるのは確かです。
なので、例を用いて説明していこうと思います。
例えば、ガラス製の陶器を床に落としてしまったら、ガラスと床がぶつかった衝撃で「パリーン」と音が出ますよね。
もっといえば、ガラスと床が衝突したことによって、パリーンという「音エネルギー」が放出されたわけです。
このように、何かと何かがぶつかる時は必ずエネルギーが放出されます。
電子親和力は、電子と原子がぶつかったときの衝撃によって放出されたエネルギーだといえます。
☆ 電子親和力の最大・最小
先ほどのガラスを床に落とした時の例をそのまま使うと、勢いよくガラスと床がぶつかればぶつかるほど、その時に発する音が大きくなりますよね。
それと同じで、原子と電子が勢いよくぶつかればその分だけ電子親和力が大きくなるし、ゆっくりぶつかればその分小さくなります。
それをふまえて確認していきましょう。
・電子親和力の最大値
結論から言うと、電子親和力は17族のハロゲンで最大をとります。
ハロゲンは電気陰性度が大きいですし、電子を引きつけて(=電子を受け取って)陰イオンになろうとする力が強いです。
つまり、ハロゲン元素は電子を引き込む力が強いので、その分勢いよく電子と原子が衝突するわけです。
よって、電子親和力は大きくなります。
・電子親和力の最小値
電子親和力は、希ガスで最小をとります。
(※参考書によっては、希ガスの電子親和力は定義できないと記載しているものもあります。)
希ガスは安定な元素です。
よって、電子を受け取ったり失ったりする必要もありません。
そもそも電子と衝突することさえ難しいですし、ぶつかったとしても非常にゆっくりです。
よって、電子親和力は小さくなります。
☆ 電子親和力のグラフ
横軸が原子番号、縦軸が電子親和力とすると次のようなグラフになります。
かなり簡略していてざっくりですが、ご了承ください。
赤丸で囲んだ部分は全てハロゲン元素で、先述のように同一周期内で電子親和力が1番高くなっています。
青丸で囲んだ部分は全て希ガス元素で、同一周期内では電子親和力が1番小さいです。
☆ まとめ
電子親和力とは、電子と原子が衝突する時に放出されるエネルギーのことである。
電子親和力の最大値はハロゲン元素で、最小値は希ガス元素である。
化学の偏差値10アップを目指して、頑張りましょう。
またぜひ、当ブログにお越しください。