化学の偏差値が10アップするブログ

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「原理」をしっかり学ぶことで、皆さんの化学の偏差値を上げる手助けをするブログ。主に高校化学の内容の解説や勉強方法を発信しています。

【高校化学】二酸化炭素と水の状態図の読み方を徹底解説!状態図とは

 

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物質が温度によって状態変化をすることはみなさん知っていますよね。

氷は温かい場所では溶けるし、あったかい部屋で冷たい水を飲むと結露したりします。

 

ただ、物質の状態は温度だけではなく圧力とも関係しているのはご存知ですか。

 

今回は物質の状態図について、わかりやすく丁寧に解説していきたいと思います。

ぜひ最後までご覧ください。

 

 

⭐︎ 物質の状態図とは

 

先ほど、「物質は温度だけでなく、圧力によっても状態が変化する」という話をしました。

例えばスケートは、スケートシューズの針によって氷に圧力がかかり、氷が水になることによってスムーズに滑ることができます。

 

状態図とは、

ある温度とある圧力において、物質がどの状態(固体・液体・気体)になっているのかというのを表したものです。

 

例として水の状態図を下に書きます。

 

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水は左側の領域では固体、真ん中の領域では液体、右側の領域では気体になっています。

 

また、私たちが普段過ごしている大気圧条件下(1.0×10の5乗)において、水は0℃以下で固体、0℃〜100℃で液体、100℃以上で気体になっていることがわかります。

 

ある圧力における固体と液体の境界線の温度が融点(大気圧条件で水の場合は0℃)

ある圧力における液体と気体の境界線の温度が沸点(大気圧条件で水の場合は100℃)だということも合わせて確認しておきましょう。

 

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⭐︎ 状態図の境界線

 

ここからは下の図を使って、押さえて欲しい単語を確認していきたいと思います。

矢印に注目しながら確認していきましょう。

 

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・Aの矢印について

 

Aの矢印は、固体から液体に向かって描かれています。

つまり、固体から液体になる変化である「融解」を表しています。

 

このように固体から液体に切り替わる点を繋いでできたグラフを融解曲線といいます。

 

・ Bの矢印について

 

Bの矢印は、液体から気体に向かって描かれています。

つまり、液体から気体になる変化である「蒸発」を表しています。

 

このように液体から気体に切り替わる点を繋いでできたグラフを蒸気圧曲線といいます。

 

・ Cの矢印について

 

Cの矢印は、固体から気体に向かって描かれています。

つまり、固体から気体になる変化である「昇華」を表しています。

 

このように固体から気体に切り替わる点を繋いでできたグラフを昇華曲線といいます。

 

⭐︎ 三重点と臨界点

 

状態図を確認してみると、固体と液体と気体が重なる点があります。

この固体と液体と気体が重なる点のことを三重点といいます。

 

また、蒸気圧曲線を辿ってみると、ある温度以降は蒸気圧曲線が途切れていることがわかります。

このように温度と圧力を上げていった結果、液体とも気体とも判断がつかない状態になります

この判断つかない状態になる温度のことを臨界点といいます。

 

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三重点と臨界点ともに入試で聞かれやすいので、しっかりと押さえておきましょう。

 

⭐︎ 二酸化炭素と水の状態図

 

最後に入試によく出る二酸化炭素と水の状態図について、見比べてみたいと思います。

それぞれの状態図は以下の通りです。

 

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水と二酸化炭素を比較してみると、二酸化炭素の方が昇華曲線が三重点に達するまでの温度が低いことがわかります。

昇華曲線の温度が低いというのは、強く熱するなどの特別な条件でなくても昇華が起こりやすいということ。

 

二酸化炭素は比較的に昇華が起こりやすい物質であるというのが、状態図から読み取ることができると思います。

 

⭐︎ まとめ

 

状態図とは、ある圧力・ある温度条件下において物質がどの状態であるのかを表したもの

 

状態図で聞かれがちな単語をしっかりと押さえておきましょう。

 

化学の偏差値10アップを目指して、頑張りましょう。

またぜひ、当ブログにお越しください。