化学の偏差値が10アップするブログ

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「原理」をしっかり学ぶことで、皆さんの化学の偏差値を上げる手助けをするブログ。主に高校化学の内容の解説や勉強方法を発信しています。

【高校化学】状態変化のグラフを徹底解説!融点と沸点で温度が一定になるのは一体なぜなの?

 

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高校の化学基礎の1番最初に出てくるのが、物質の状態変化。

特にグラフについて考察する問題が入試において出題されがちですが、うまく解答できない人もとても多いですよね。

 

今回は状態変化のグラフについて徹底解説していきたいと思います。

よく疑問を抱きがちな「融点と沸点の温度でグラフが一定になる理由」についても解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

 

⭐︎  物質の三態とは

 

全ての物質には「気体」「液体」「固体」の3つの状態が存在します。

この3つの状態のことを合わせて物質の三態といいます。

 

物質の状態によって熱運動の激しさが決定しており、物質の三態の中では気体が1番熱運動が激しくなります。

物質の三態の中では固体が1番熱運動が小さいです。

 

また、

固体が液体になる変化を「融解」、液体が固体になる変化を「凝固」

液体が気体になる変化を「蒸発」、気体が液体になる変化を「凝縮」

固体⇆気体の変化を「昇華」といいます。

 

1つ1つしっかりと覚えておきましょう。

 

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⭐︎ 物質の三態のグラフ

 

この分野においてよく出題されるものに、状態変化のグラフの考察問題があります。

与えられるグラフをいうのは以下のようなものです。

 

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このグラフは固体(大体出題されるのは氷。)を加熱したときの温度変化を表したグラフです。

横軸が加熱した時間、縦軸が温度になっています。

当然、加熱する時間が長いほど温度は上昇していきます。

 

このグラフで押さえておきたい点がいくつかあるので、ポイントに絞りながら解説していきたいと思います。

 

ポイント①  グラフにおける状態を確認する

 

先ほどのグラフにおいて、物質は以下のような状態になっています。

 

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固体を加熱すると熱運動が激しくなりますので、固体から液体、液体から気体へと状態変化していきます。

 

グラフが平らになっているときの温度はちょうど

融点(固体から液体になる時の温度)と沸点(液体から気体になる時の温度)になっています。

 

物質の温度が融点に達した瞬間から融解が始まり、融点では固体と液体が共存します。

物質の温度が沸点に達した瞬間から蒸発が始まり、沸点では液体と気体が共存している状態になります。

 

入試問題においては「物質がどの状態にあるのか」というのがよく出題されますので、しっかりと覚えておきましょう。

 

ポイント②  融点と沸点でグラフが平らになる理由

 

物質を加熱するというのはイコール、エネルギーを加えているということです。

 

当然ですが、温度を上昇させるにはエネルギーが必要です。

物質を加熱することでエネルギーが加わるので、加熱をすれば温度が上昇するのです。

 

ここからがとても重要なのですが、物質が状態変化するのにもエネルギーが必要です。

そして、温度上昇よりも優先的に物質の状態変化が起こります。

 

先ほどのグラフを見てみると、ちょうど融点と沸点でグラフが平らになっていました。

 

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なぜ融点と沸点においてグラフが平らになるのかというと、「温度上昇ではなく、状態変化にエネルギーが利用されているから」です。

 

記述においてとても聞かれやすいので、しっかりと押さえておきましょう。

 

⭐︎ まとめ

 

全ての物質には「気体」「液体」「固体」の3つの状態が存在し、これらを合わせて物質の三態という。

 

固体が液体になる変化を「融解」、液体が固体になる変化を「凝固」

液体が気体になる変化を「蒸発」、気体が液体になる変化を「凝縮」

固体⇆気体の変化を「昇華」という。

 

状態変化のグラフにおいて融点と沸点でグラフが平らになるのは、「温度上昇ではなく、状態変化にエネルギーが利用されているから」

 

化学の偏差値10アップを目指して、頑張りましょう。

またぜひ、当ブログにお越しください。