【高校化学】ファンデルワールス力とはいったいなに?働くものは?わかりやすく解説!
ファンデルワールス力に水素結合、イオン結合。
高校化学に出てくる結合は多すぎて、違いがいまいちわからないという人はとても多いですよね。
今回はファンデルワールス力について、原理からわかりやすく解説していきたいと思います。
みなさんがよく抱きがちな「どんな物質にファンデルワールス力が働くのか」という疑問もしっかり解決していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
⭐︎ ファンデルワールス力とは
ファンデルワールス力とは、分子と分子の間にはたらく弱い引力のことをいいます。
ファンデルワールス力は全ての物質にはたらき、その力は全ての結合の中でも最弱です。
なぜ全ての物質にはたらくのか、なぜとても弱いのかというのを原理からしっかりと確認していきたいと思います。
⭐︎ ファンデルワールス力の原理
ファンデルワールス力は電子の瞬間的な偏りによって生じます。
どういうことかしっかり確認していきたいと思います。
物質は全て原子からできており、原子の外側には電子が入っています。
分子の周りには電子があり、電子は止まることなく絶えず動き続けているのです。
電子が絶えず動き続けていると、瞬間的に電子が一箇所に偏る瞬間が訪れます。
すると瞬間的に電子が溜まっている方がマイナスに、電子がないスカスカな方がプラスに帯電するのです。
当然ではありますが、プラスはマイナスを、マイナスはプラスを引きつけます。
このような瞬間的な電荷の偏りによって生じる静電気力のことをファンデルワールス力といいます。
ファンデルワールス力は瞬間的な電荷の偏り(要するにその瞬間だけたまたまできたプラスとマイナスの偏り)によるものなので、その引力も瞬間的でめっちゃ弱いものとなっています。
⭐︎ ファンデルワールス力がはたらく物質
ファンデルワールス力は先述のとおり、全ての物質にはたらきます。
全ての分子には電子があり、全ての電子は絶えず動いています。
全ての分子に電子があるのだから、ファンデルワールス力が全ての物質に働くのは当然なこととなっています。
⭐︎ ファンデルワールス力の大小関係
ファンデルワールス力というのは、瞬間的な電荷の偏りによる弱い引力でした。
当然ですが、電子の数が多ければ多いほど(=原子番号が大きいほど)瞬間的な電荷の偏りは大きくなりますよね。
そして、基本的には原子番号が大きいほど、分子量も大きくなります。
よって、ファンデルワールス力は分子量が大きいほど大きくなるので、こちらも合わせて覚えておいてください。
⭐︎ まとめ
ファンデルワールス力とは、全ての分子間にはたらく、とても弱い結合のことである。
ファンデルワールス力は、電子の瞬間的な偏りによって生じる。
化学の偏差値10アップを目指して、頑張りましょう。
またぜひ、当ブログにお越しください。