化学の偏差値が10アップするブログ

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「原理」をしっかり学ぶことで、皆さんの化学の偏差値を上げる手助けをするブログ。主に高校化学の内容の解説や勉強方法を発信しています。

【化学基礎】極性分子と無極性分子の見分け方をわかりやすく解説

 

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そんな疑問をたくさん持っている受験生の方は多いはず。

今回は、「極性分子と無極性分子の見分け方」を徹底解説したいと思います。

極性の有無を判断できない学生の皆さん、ぜひ足を最後まで見ていってください。

 

 

 

☆ そもそも極性とは

 

極性とは、

プラスとマイナスの電荷の偏りがあること

 

を意味します。

 

分子の中で

プラスマイナスの偏りがある分子のことを極性分子

プラスマイナスの偏りがない分子のことを無極性分子

と言います。

 

 

☆ 極性を知るために〜電気陰性度とは

 

極性分子と無極性分子を見分けるために、前提として知っておくべき単語があります。

それが電気陰性度です。

 

電気陰性度とはなんなのかというと、

「共有電子対を引っ張る力の度合い」のことをいいます。

 

共有電子対とは

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原子と原子の間にお互いに共有しあっている電子のことを共有電子対と言いましたよね。

 

共有電子対、とかいう言葉を聞くとなんだか難しそうに感じますが、

要するに電気陰性度とは、「電子を引っ張る力」の度合いのことです。

 

つまり、電気陰性度が大きい原子ほど、電子を強く引っ張ります

例えば、塩化水素(HCl)の間にある共有電子対ですが

 

電気陰性度が

塩素 Cl   >>> 水素 H 

なので、共有電子対は塩素側に引き寄せられていることになります。

 

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ちなみに、電気陰性度の強弱の判断の仕方ですが、

電気陰性度はフッ素が最強

です。

 

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(電気陰性度は希ガスを除いて右上に行くほど強い。)

 

なので、周期表

フッ素に近い位置にあればあるほど、電気陰性度は強い

と覚えておいてください。

 

 

☆ 極性分子と無極性分子の見分け方

 

お待たせしました。早速、極性の有無の見分け方を伝授したいと思います。

共通テスト等、文系で化学基礎を使う方なんかも必須ですので、しっかりマスターしてください。

 

極性分子か無極性分子かを見分ける方法は

二原子分子(2個の原子でできている分子)(つまり原子が2こ)か

三原子以上からできている分子(原子3個以上で分子を作っている)か

で変わってきます。

 

 

・二原子分子の場合(原子が2個の場合)

 

違う元素同士で分子を作っている場合 → 極性分子

同じ元素同士で分子を作っている場合 → 無極性分子

というように見分けることができます。

 

その原理としましては、

違う元素同士の場合、当然ですが、違う元素なので電気陰性度の大きさにも違いがあります

例えば、フッ化水素だと、電気陰性度は フッ素 F   >>> 水素 H   となっています。

なので、フッ素と水素の間の共有電子対は、フッ素側が自分の方向へと取り込んでいる状態です。

 

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すると、マイナス(電子)を多く持っているフッ素はマイナスに帯電、マイナス(電子)を奪われている水素は相対的にプラスに帯電しますよね。

 

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つまり、同じ分子内でも、フッ素がマイナス、水素がプラスに帯電している極性分子となるわけです。

 

同様の原理で考えていくと、同じ元素同士の場合、例えば、水素分子を見てみましょう。

同じ元素同士なので、当然、電気陰性度は同じ大きさです。

よって、共有電子対を引っ張る力も同じなので、どちらの水素を見てもプラスにもマイナスにも帯電していません

 

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よって、水素分子は分子内で極性を持っていない、無極性分子となります。

 

 

・3原子以上からなる分子の場合

 

分子の形が、

正四面体、直線形の場合 →     無極性分子

三角錐、折れ線型の場合 →     極性分子

となります。

 

無極性分子の代表として、直線型の二酸化炭素を例に見ていきます。

二酸化炭素は炭素原子と酸素原子2個からなる物質です。

当然、炭素と酸素は違う種類の元素ですので、電気陰性度に違いがあります。

炭素より酸素の方が、周期表でフッ素に近いので、電気陰性度は 酸素 >>> 炭素 です。

 

よって、二酸化炭素は、原子間においては、極性が生じていることになります。

酸素と炭素の間にある共有電子対は、酸素が自分の方向へと引き寄せているので、酸素がマイナス、炭素がプラスに帯電している状態です。

 

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しかし、二酸化炭素の中心にある炭素原子に注目してください。

炭素原子が両方向の酸素原子から共有電子対を引っ張られている力は、

力の大きさが同じで、反対向きで、一直線上にありますよね。

 

つまり、原子間で見ると確かに極性が生じているけど、分子全体で見ると、共有電子対を引っ張る力が打ち消しあっている(つり合っている)状態なのです。

 

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よって、二酸化炭素は分子全体で見ると、電荷が生じていない(電荷を打ち消しあっている)ので、無極性分子となります。

 

一方、極性分子の代表として、折れ線型の水分子があります。

水分子は水素2個と酸素1個からできており、周期表のフッ素への近さから、酸素の方が電気陰性度が高いです。

酸素と水素の間にある共有電子対は、酸素が自分の方向へと引き寄せています

 

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つまり、水分子は原子間において、極性を有しているわけです。ここまでは先ほどの二酸化炭素と同じです。

しかし、先ほどの二酸化炭素と同じように、分子全体を見ていくと

 

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共有電子対を引っ張る力の合力がゼロになっていません

よって、水分子は、原子間においても、分子全体を見ても電荷の偏りが生じている極性分子となっています。

 

共有電子対を引っ張る力が打ち消し合うか、打ち消すことができないかは、分子の形に由来しています。

なので、分子の形がわかれば、極性の有無を判断することができます

 

 

☆  まとめ 

 

極性の有無を見分ける方法

・ 二原子分子の場合 

 同じ元素同士  →       無極性分子

 違う元素同士  →       極性分子

・ 三原子以上からなる分子の場合

 正四面体、直線形  →       無極性分子

 折れ線、三角錐形  →       極性分子

 

です。

 

化学の偏差値10アップを目指して、頑張りましょう。

またぜひ、当ブログにお越しください。