【高校化学】コロイド粒子とは。コロイドの性質や特徴を簡単にまとめてみた。
共通テストの正誤判定問題によく出題されやすいコロイド。
コロイドとはいったいなんなのか、いまいちピンときていない人はとても多いですよね。
今回はコロイドとは何なのかをわかりやすく解説していきたいと思います。
コロイドの特徴として出てきやすい「チンダル現象・ブラウン運動・電気泳動」についても紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
⭐︎ コロイド粒子とは
コロイドとは、直径が10^7から10^9 mの大きさの粒子のことをいいます。
コロイドは、粒子の大きさの概念です。
コロイドは、光をギリギリ反射する(=目に見える)大きさ・半透膜をギリギリ通ることができない大きさの粒子になっています。
直径が10^7から10^9 mというのは共通テストでたまに聞かれるので覚えておきましょう。
また、身近なコロイド粒子としては牛乳・雲・墨汁などがあります。
⭐︎ コロイドの特徴
コロイドは先述の通り、大きさの概念です。
このギリギリ光を反射することができる大きさだからこその、特徴的な性質や反応が3つあるので紹介していきたいと思います。
コロイドの性質① チンダル現象
コロイドはギリギリ光を反射することができる大きさの粒子です。
光が反射できるということは、反射した光が私たちの目に届いて「見える」ということ。
なので、コロイド粒子にレーザー光線等の光を当てると、光の経路が目に見えるようになります。
(空気などのコロイド粒子以外に光を当てても光の経路は見えないですよね。)
このように、コロイド粒子に光を当てると光の経路がはっきりと観測できるようになることをチンダル現象といいます。
コロイドの性質② ブラウン運動
ブラウン運動とは、液体や気体の中にあるコロイド粒子が、液体や気体の熱運動によって動かされることによって小刻みに動くことをいいます。
よく熱運動とブラウン運動の違いを入試で問われますが、
熱運動というのは、熱エネルギーによって粒子自身が運動することをいいます。
ブラウン運動とは、周りの粒子によってコロイド粒子が動かされる運動です。
コロイド粒子自身の熱運動ではなく、あくまでも周りの粒子の熱運動によって移動させられているのがブラウン運動なのです。
しっかりと区別して理解できるようにしましょう。
コロイドの性質③ 電気泳動
コロイド粒子は、正・負どちらかの電荷を有しています。
正の電荷を持っているのか、負の電荷を持っているのかはコロイド粒子の種類によって違います。
(定番のコロイド粒子として、水酸化鉄(Ⅲ)は正の電荷を持ちます。水酸化鉄(Ⅲ)以外の電荷は覚える必要はなく、電気泳動によって自分で判断します。)
コロイド粒子は電荷を持っているので、コロイド溶液を電気分解すると、
正の電荷を持っているコロイド粒子は、負の電荷に引き寄せられて陰極に
負の電荷を持っているコロイド粒子は、正の電荷に引き寄せられて陽極に
移動することになります。
このようにコロイド粒子が電荷を持っているからこそ、電気分解をした結果、粒子が陽極・陰極のどちらかに移動する現象を電気泳動といいます。
⭐︎ まとめ
コロイド粒子とは、直径が10^7から10^9 mの光がギリギリ反射できる大きさの粒子。
チンダル現象とは、コロイド粒子に光を当てると光の経路がはっきりと見えるようになる現象。
ブラウン運動とは、液体や気体の中にあるコロイド粒子が、液体や気体の熱運動によって動かされることによって小刻みに動く現象。
電気泳動とは、電気分解をすると、粒子が陽極・陰極のどちらかに移動する現象。
化学の偏差値10アップを目指して、頑張りましょう。
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